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高松・丸亀の工務店『パッシオパッシブ』木製サッシ"佐藤の窓"『Rainbow Ocean View』

【社長ブログ】簡単にできる効果的な節電と対策・方法 省エネの本当の意味を考える

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「節電」っていうけど…

そもそも何のために節電するの?

「エネルギーを大切に使いましょう」みたいに言っているのはおかしい!

ピーク時に需要と供給が逆転しているだけ。

電力を貯めておけるシステムが有れば解決。

もしくは

必要な時にタイムリーに作れれば良い。

…こう言うと身も蓋もないので

節電をするとして考えてみます。

 

節電の個人の最大のメリットはお財布に優しい事。

こまめに電気を消す、とか

家電の待機電力を減らすためにコンセントを挿しっぱなしにしない、

とかするわけです。

でも、いちいちTVのコンセントとか抜けないですよね。

我慢する節電、省エネではなく

本当に価値のある節電、省エネについて深掘りしていきたいと思います。

 

電球を変えるだけで節電!

照明器具のLED化が終わってない人は直ちに実行すべし、です。

LED電球が安くなりました。

最初に少しお金がかかりますが…白熱球をLED球に変えてみます。

例えば、1日3時間を365日
60Wの白熱電球を使用した場合の電気代は
0.06キロワット【kW】 × 3時間【h】
× 28【円/kW・h】 × 365【日】
= 1,840【円/年】

 

同じ条件でLED電球だと
0.0074キロワット【kW】×3時間【h】
×28【円/kW・h】×365【日】
= 227【円/年】

電球1個変えるだけで、1年で1,613円も得をする。

電球が1個2,000円もした時代はもう過去の事。

今は300円。買いです。

 

電球ほどのインパクトは無いですが、

冷蔵庫やエアコンなどの家電にも同じことが言えます。

電気製品のエネルギー消費効率が10年前とは劇的に変化しています。

当然、使用エネルギーも87%減に。

 

電気 vs ガス:調理

そもそも”節電”という観点で見ると

ガスコンロにすれば電気使用量は当然ゼロになるのですが。

では光熱費で考えると…

【IH】(時間帯によって料金が異なりますが)
1kwh当たり
電気代は約26円

 

【ガスコンロ】
都市ガスで約12円
プロパンガスで約22円

都市ガスエリアなら都市ガス一択です。

プロパンガスはあまり変わらないですが使用量が増えると

さらに料金をディスカウントしてくれるガス会社もあります。

 

一方、エネルギー使用量で考える場合…

【電気】
排熱や送電によるロスを加味すると
家庭にエネルギーが届くまでに2~3倍の資源が必要です。
これを2.7倍として、IHの効率を79%とすると
1÷0.79×2.7
=3.41

 

【ガス】
ガスにはロスがありません。
ガスコンロの効率を56%とすると
1÷0.56×1
=1.79

電気はガスの約1.9倍のエネルギーを使っていることになります。

IHからガスコンロに変えるとエネルギー使用量は48%減に。

あくまで

「使うエネルギーを減らす」という観点ではガスの方が良いです、という事。

掃除がしやすいとかIHのメリットも多いのですが…

 

ちなみに私は

「中華鍋がふれる」「ガスで炊いたお米が美味しい」

という理由でガス推しです。

 

電気 vs ガス:乾燥機

こちらもそもそも”節電”という観点で見ると

ガス式の乾燥機にすれば電気使用量は当然ゼロになります。

では光熱費で考えると…

1回あたり
●ガス乾燥機:約40円
●ガス温水浴室暖房乾燥機:約80円
●電気浴室乾燥機:約120円
●洗濯乾燥機(ヒートポンプ):約25円
●洗濯乾燥機(ドラム型ヒーター):約30円
●電気衣類乾燥機 :約90円

お風呂で使うならガス洗濯乾燥機(ヒートポンプ式)が圧倒的に安いですね。

エネルギー使用量で考える場合…

排熱や送電によるロスを加味すると
家庭にエネルギーが届くまでに2~3倍の資源が必要です。
これを2.7倍とします。

先ほどの光熱費比較で
洗濯乾燥機(ヒートポンプ)とガス乾燥機の差は1.6倍なので

簡易ですが
2.7÷1.6=1.68

電気の方が約1.68倍のエネルギーを使うことになります。

ガス乾燥機に変えるとエネルギー使用量は47%減に。

また、電気式の洗濯乾燥機は全自動で洗濯から乾燥までしてくれるのが魅力的ですが

ガス乾燥機なら電気の約2倍のスピードで乾燥できます。

時間が無い人や洗濯物が多い人は良いかもです。

 

温度が高くて日射取得も考慮したパッシブハウス。

「家全体が乾燥機」と言えなくもないですね。

シャツやバスタオルはすぐ乾くので家の中に干して、

小さいもの(下着など)を乾かすのに乾燥機を使うと

時間効率と光熱費のバランスが良いです。

 

電気 vs ガス:お風呂の給湯

しつこいですが…こちらもそもそも”節電”という観点で見ると

ガス式の乾燥機にすれば電気使用量は当然ゼロになります。

 

光熱費で考えると…エコキュートが良いです。

ヒートポンプで効率を上げているので光熱費は半分以下になると思います。

 

では、エネルギー使用量で考えると…

【エコキュート】
電気はエコキュート。
電気は排熱や送電ロスで家庭にエネルギーが届くまでに2~3倍の資源が必要です。
これを2.7倍として
ヒートポンプのCOPを平均2.0とすると
2.0÷2.7
=0.74

 

【エコジョーズ】
ガスは排気熱を利用したエコジョーズ。
効率90%として
0.9÷0.74
=1.2
電気の方が約1.2倍のエネルギーを使うことになります。

エコジョーズにするとエネルギーは18%減になりました。

ただ、ヒートポンプの効率次第ではほとんど変わらないかもしれません。

それよりも、節水型シャワーヘッドなるものの方が

革命的に節水になり、使うお湯の量を減らせます。

効果はなんと50%以上!

お湯に関しては熱源よりも使用量を減らす水栓金具で

お湯とお水の両方を減らす事の方が効果が大きいです。

 

個人的におすすめなのはお風呂のお湯の利用の仕方。

冬にお風呂のお湯を抜かずにドアも全開で換気もしない。

普通の家だと結露して大変かもですが、

高断熱高気密住宅はいい具合に加湿してくれます。

 

冷房

こればっかりはエアコンを使うしかない。

光熱費で考えると…

リビング用のエアコン12畳以上
日立Xシリーズの定格冷房能力は
14畳用で
4000W÷880W=4.55

ちなみにGシリーズでは
4000W÷1430W=2.79

 

そのまま電気代の差とすれば
4.55÷2.79
=1.63倍

高効率の機器を選定すると効果が大きいです。

大前提として家の必要冷房需要が少ないと

そもそも冷房エネルギーが少なくて済みますので

光熱費もエネルギー使用量も少なくなります

 

家の必要冷房需要は

パッシブハウスプログラムでは

・顕熱
・潜熱(除湿)

の両方の合計となりますので

温度だけではなく湿度も下げる必要があります。

 

エアコンで湿度を下げるのが結構大変なので、

全熱交換換気で湿度の高い外気を少しでも入るのを防ぐと効果があります。

冷房の場合は冬の暖房とは逆に

日射を遮蔽する事で冷房需要を減らせます。

庇や外付けブラインドで日射遮蔽をしっかり対策します。

 

パッシブハウスプログラムでは

日射遮蔽物の有無を反映して数値で必要冷房需要が計算できるので

パッシブデザインを感覚ではなく定量的に設計する事が可能です。

 

個人的におすすめはエアコンを連続運転した上で

サーキュレーター・扇風機を併用する事です。

DCモーターの扇風機は24時間つけっぱなしでなんと3円。

 

エアコンの冷たい風を直接肌で受けるよりも

ゆるくエアコンをかけて扇風機の風を受ける方が気持ちいい…気がする⁉

 

換気

換気は窓を開ければいいのです。

ただし、在宅時かつ春と秋の温度環境のいい時だけしか窓開け換気はできません。

あとは24時間換気を機械でするしかありません。

春や秋は熱交換をする必要がないので3種換気で良いのですが、

夏と特に冬は熱交換するかしないかで

換気機器の電気代+暖房費のかかり方が変わります。

 

熱交換しない3種換気は

換気機器が排気だけでシンプルなので電気代は安くなるのですが、

暖房費が増えて結果的にトータルの電気代が増えてしまいます。

3種と1種の換気装置の1時間あたりの消費電力の差を20Wとすると

20W×24h×365日×28円=4,905円

暖房費と冷房費の差は(6地域)で少なく見積もっても約20,000円。

15,000円以上の差が出てきます。

換気の節電は1種(熱交換)1択です

暖房需要や冷房需要を減らすには換気量が少ないほど有利なので

人のいないときはCO2を感知せずに換気量を減らせればグッドなのですが、

なかなかそういう換気装置がありません。

 

やっと出会えた夢の換気システム「Zehnder

CO2を感知して自動で換気量を増減してくれますし

さらに手動でもお出かけ設定一つで換気量を減らせます。

そしてエアコンが組み込まれていて温度・湿度を24時間一定に。

原理的には最低の電気代で快適な温度環境をつくる事ができるはず。

 

2021年3月現在3組の方に設置してお引き渡ししました。

冬はもちろんですが

夏の快適さと電気代の情報が上がってくるのが楽しみです。

▼家づくり百貨Youtube 夏見工務店 夏見さん解説▼

家づくり百貨YouTubeチャンネルより

 

節電 まとめ

電気をガスにすると節電になるのは当たり前ですが

”一次エネルギー”から考える

そのまま使う場合はガスの方が良くて

ヒートポンプで効率を上げれば電気を使った方が良い、

ということになります。

 

給湯は

エコキュートまたはガスと電気のハイブリッドが良さそうですが

『使用量を減らす』観点の方が大事です。

節水型の水栓金具が効果が大きい。

お湯の排熱や湿度の利用も行えるといいですね。

 

冷暖房はエアコンでも良いけど

『使用量を減らす』のなら

そもそも温度差のある外気を必要最低限だけ取り入れる換気が効果あり。

換気量をコントロールできるZehnderは仕組み上は最も効果があるはず。

採用したお家の実際の効果が楽しみ。

 

でもそれ以上に

家の暖房需要が少なくなるようにすれば1番効果が大きい。

熱を逃がさない家の器ができていれば日射が暖房になる。

 

建てるタイミングに選択することで大きく節電できる。

そしてそれが1次エネルギー削減のチャンスでもあります。

我慢する節電、省エネではなく、

本当に価値のある節電、省エネを選びませんか。

 

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投稿者:佐藤大治

 

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