ミナ ペルホネンの仕事と家づくりは似ている⁉
先日、東京出張の際、“ミナ ペルホネン/皆川明 つづく”を見学に行ってきました。
歴代のテキスタイルが壁いっぱいに。
最初のブースからすでに圧倒されてしまいました。
私のお気に入りのデザインもいっぱい展示されていて、嬉しくなりました。
代表作のモチーフである〝タンバリン″
シンプルな柄なのに、それが連続することで それはそれはキュートなデザインになる・・・多くの女性が憧れるミナ ペルホネンの力を感じました。
みんなから愛されるタンバリンですが、ひとモチーフの刺繍に使われる糸の長さにも驚き。
なんと6.93mだそう。そしてその刺繍を施すための所要時間は9.37分。
職人さんたちの丁寧な作業が人気のもうひとつの理由なんですね。
お次のブースにはこれまた歴代のお洋服たちがたくさん展示されていました。
それぞれのテキスタイルに合ったデザインで仕立てられた洋服。素材を生かしたデザインを考えるというのは、なんだか家づくりにも共通するところがありますね。
建築する土地の立地条件や形、住まう家族に合わせて家づくりを提案する、そういうところがそっくりです。
ミナ ペルホネンのデザインや洋服は詳細な打ち合わせにより生まれるんですね。
デザイナー、布を織る工場の職人さん、洋服を仕立てる縫子さんなどなど、たくさんの人々が関わって、たくさん話し合い、お互いを尊敬し、ものづくりへの熱意をお互いが持ち、伝える。そうして誕生した品々は、彼らにとっては可愛くて仕方がないでしょうね。
私たちの家づくりも似ていますね。
お施主様の思いをくみ取る担当者、設計士、インテリアコーディネーター、工事監督、職人などなどいろんな人たちが連携して家づくりをしていきます。
誰が欠けてもダメだし、何かがうまく伝わらないようでもダメ。まさにコミュニケーションが大事なのは同じです。
ミナではすべての商品の修理をお引き受けしてるんですね。。
そのリペアの方法もただのお直しではなく、使い手とコミュニケーションをとりながら新なデザインを加えてのお直しだそうです。
長年大切にしてきたお気に入りが、また新しくよみがえる!!
なんて素晴らしい!!!
ミナの商品はどれも決して安いとは言えないお値段。
だからこそ一生ものと思って愛用している人たちに対するミナの姿勢に脱帽です。
そしてこれまた家づくりにも言えることです。
家も一生ものです。建てて終わり、ではなく建てた後が肝心です。
家もメンテナンスが必要ですよね。だからこそそ、メンテナンスの時にお施主様のご要望のプラスαのご提案ができるといいなぁ、と常々思います。
正直、私たちはまだまだです。
ミナをミナらわないと(見習わないと)です。(笑)
こちらの展示は材料を最後まで大事につかうということを表現していますね。
ハギレの山もまた新しいデザインの参考に、なんだそうです。
そして裁断した後に残ったどんなに小さな端材も生かし、それらから新しい商品を生み出していく。
例えば くるみボタンやブローチなど。
どれもまた、普段着にそっと寄り添って気分が上がるアクセサリーとして人気ですね。
材料は大切に!という言葉がとても陳腐に感じるくらい、素材に対する愛が凄いです。
これは建築に限らず、どんなお仕事でも大切にされるべきコトですね。
環境のことまで関係していきそうです。
そして皆川明さんのさらなる挑戦も観てきました。
shell house (簡素な宿)
うずまきみたいな形の建物が実際に会場に展示されていて中に入ることができます。
余分なものをそぎ落としたミニマムなデザインですごく心地いい空間でした。
素材そのものが上質なものだとそれだけでいい、という感じ。
足し算ではなく引き算のデザイン。
家づくりにおいても、難しいけど心がけたい手法です。
最後のブースには実際にユーザーさんから借りてきたお洋服が、その洋服にまつわるstoryと一緒に展示されていました。
実はお正月にテレビでこの部分が取り上げられているのを見て、ぜひこのイベントに行きたい!!と思ったんです。
実際に展示されているお洋服とそのstoryを見て、ちょっとうるうる。
これはぜひ生でご覧いただきたいですね。
今回のイベントのタイトルは “つづく”
皆川明さんはミナペルホネンのブランドを せめて100年つづくブランドに
と考えていらっしゃるようです。
すでに多くのファンがいるブランドだからこそ、その期待に応え続けることの難しさが
「せめて」という表現に含まれているのでしょうか?
このイベントを見学して、ミナペルホネンのデザインの内側を覗けた気がします。
そして、ますます好きになりました。今度、何かを達成した時の自分へのご褒美選びには
ミナのショップを訪れてみたいと思います。
とても楽しい一日でした♪
インテリアコーディネーター misa
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